先日告知したとおりですね、札幌オオドオリ大学にて先生をしてきました。私が今受講している、北海道大学学芸員リカレントプログラムの実践事例でもあり、北海道大学総合博物館のご協力をいただきまして、実施することができました。

リカプロのホームページにもレポートを上げましたので、そちらも是非ご覧くださいませ。

 北海道大学 大学院文学研究科・文学部 
【学芸リカプロ】「北大博物館で考えよう!新(珍)ミュージアムグッズの未来形」1...
https://www.let.hokudai.ac.jp/news/2018/12/15361/
【学芸リカプロ】「北大博物館で考えよう!新(珍)ミュージアムグッズの未来形」12/15 企画者・大澤夏美さん(学芸リカプロ受講生)によるレポート | News&Topics(ニュース&トピックス) | 北海道大学 大学院文学研究科・文学部
年末の土曜日にもかかわらず、多くの方に集まっていただきました!

最初は私のプレゼン。20分ほどで、ワークショップにつながるような導入のお話と事例紹介をさせていただきました。

腹が出ている私。
グッズや関連書籍をいくつか持ってきました。皆さんの参考になりますように。
この日のために頑張って作ったプレゼン

「面白いミュージアムグッズって何だろうね?どうやったら作れるんだろうね?」というのが、私が参加者の皆様に投げかけた疑問です。

そこで今回は、「博物館の魅力を考える」「グッズの特性を生かす」という2点の掛け合わせによって、面白いグッズができるのではないか?と提案させていただきました。

ワークショップの様子

飛び入りで参加してくださった方もいて、12名でワークショップを実施しました。まずは60分間で博物館を見て回り、10分間でアイスブレイク、20分間で博物館の魅力とアイデアをスケッチブックにまとめます。

これは皆さんスケッチブックにまとめていただいている様子。20分間で内容をびっちり埋めてくださいました。

そしていよいよ、一人3分程度で発表です!

北海道大学大学院文学研究科 特任准教授の今村信隆先生もお越しくださって、発表にコメントを入れてくださいました。

参加者の成果物

皆さんはこんな素敵なアイデアを考えてくださっていましたよー!ここで私のコメント追記で一部紹介させていただきます。

「クラーク博士の授業風景メモ」400円~600円

こちらは1階の展示室の壁に描かれていた「クラーク博士の授業風景」に関するイラスト入りのメモを元にしたアイデア。

実は1階のこの展示室、他の参加者の皆さんも目をつけていて、「クラーク博士って実はこんな授業してたんだね」「なんかずっこけ珍道中みたいなことしてたんだね」という声が漏れていました。

クラーク博士といえばすごく立派な方に思えるんですが…いや実際すごい功績の方なんですが、実際はすごく学生思いで、研究のためならちょっと突っ走っちゃうところもあるのかも…?そんな性格の一部分を表現したグッズ、とても面白いと思いました。

「地層のティラミス作成キット」「くまになれるよ手袋」

続いての方はお二つ考えてくださいました!

まずは「地層のティラミス作成キット」。ティラミスを地層に見立てて、どのような圧がかかると、どのようにずれて曲がるのか、それが学べるキットが欲しい!とのことでした。これ、現場で声も上がってましたけど羊羹でもいいですよね!カフェの皆さんにも提案したい内容です。

「くまになれるよ手袋」の方では、「実際のクマの手ってあったかそうだな~」という想いから派生した商品アイデア。密度が高いので水もはじき、爪が出たり入ったりするので雪道も安心!実はクマの手ってすごいんですよね!商品として量産せずとも、レプリカを展示室に置いておくのも面白いかもしれないアイデアでした。肉球はぷにぷになのか?ごつごつなのか?ちょっと気になるところ。

「100年もたさる 匠の技一挙公開」

こちらはお子さん連れでいつも博物館に来ている方のアイデア。博物館の機能の一つである「保存」に焦点を当てたアイデアです。

子どもが集めてくる石や植物や虫…子供たちは取っておきたがるけれど、どうしたらいいの~という全国のお母さんの悲鳴が聞こえてきそうです。そんな時に使えるグッズとしてのアイデアでした。博物館の研究者の方が、実際にどのように保存し標本を作っているのか、本と必要なグッズをセットにした商品があれば、子供もお母さんも喜びそう!とのことです。

そこから、「じゃあ博物館の標本ってどうして100年たっても研究に使えるようになっているんだろうね?」などの教材にも使えそうな一品。お子さんの自由研究にもいいですね!

「DoKit!」レベル1は2000円、レベル3は5000円

こちらは商品名に全員惚れた「DoKit!」。標本の持つ力の強さに感動し、中でも土器の修復作業に興味を持たれたそうです。そこで考えてくださったのが土器の立体ジグソーパズル。木製の標本箱に入れて販売するなど、本物感にもこだわりたい!とのことでした。

レベル1は一種類の土器を組み立てられるようになっていて、レベル3とかになると複数種類の土器が混ざっていて、どれがどのパーツなのか考えながら組み立てなければならず…!頭使いそう…!

でも出来上がった土器って、インテリアにしてもいいですし、プレゼントにもいいし…夢が広がるアイデアだなと思いました。

「世界初!一分の一スケール剥製空気ビニール」500円~1万円

こちらは博物館そのものの広さや、展示してある標本の大きさに感動したというきっかけから生まれたアイデアです。

だからこそ、「北大の博物館にあるマンモス、すっげー大きかったんだぜ!」と友達に伝えようにも、「ふーん…?」で終わってしまうのが寂しい。そこで考えてくださったのが、なんと1分の1スケールの空気ビニール人形!本物の大きさの人形が欲しい!とのことでした。

このアイデア、全身は難しくとも、例えばマンモスの牙の1分の1スケールのビニール人形とか、デスモスチルスの顔の人形とか、どこか一部分なら実現できそうな気がするんですが!どうでしょう!?

日本の近代や北海道の開拓を知る「ガチャガチャ系」「つくる系」

こちらは北海道の開拓などに関するグッズのアイデアでした。私が特に印象的だった言葉は、「子どもははたらくくるまが好きだけど、だったら昔のはたくくるまみたいものが、子どものおもちゃとしてあってもいいんじゃないかなぁ」というもの!目からうろこでした。

私も全然そういう昔の機具とかに見識がないもので、逆を言えば学ぶ機会がそれだけ少なかったのでは?とも思うんですよね。小学校で地域史について多少学んだけども、自分の興味から入る体験をしてみたかったなぁと思うのです。

これ、何か「昔のはたらくくるま」のフィギュアでもいいし、折り紙で作れるようにしてもいいし、ガチャガチャで出てきてもいいし…あらゆる展開ができそうですね!

「お持ち帰り用博物館コンプリートBOX」

こちらの方もいろんなアイデアを出してくださいました!ありがとうございます!基本的には博物館の標本のようなもの(レプリカ?食品?)を標本箱に入れて持ち帰れるというもの。ボックスの四面には、アインシュタインドームのレリーフ付きというこだわりようでした!

私も博物館の標本を見ていて、「わっ!これ欲しいな!」と思うことは多々あります(もちろん、非常に貴重な研究用の資料であることは承知の上で…)。私にとって博物館は、知の蓄積を体感できる場所であり、夢のような宝物が詰まっている場所。集めたい!という気持ちになるのもわかります。

なんかあれですね、こんな感じの標本をモチーフにした生菓子のセットとか、お正月にあってもかわいいですね。

「岩石ネイル」

続いては岩石ネイルのご提案です。岩石や鉱物について興味を持ったとのことで、お気に入りの鉱物を爪の上に再現できる、マニキュアを提案してくださいました。

「アースカラーって今年流行っていますし、石の色はネイルにぴったりだと思います!」というお話を聞いて、その発想はなかった…となりました。確かにこれなら女子も欲しがる!

そして持ち手の部分は実際の鉱物をモチーフにしたデザインにすることで、鉱物に関する知識も得られるとのこと。おしゃれをしながら楽しく学べるアイデア、なかなか無いので貴重なご意見だと思いました!

「チヂミコンブでマフラー」

こちらはなんと、チヂミコンブをモチーフにしたマフラーを作ってはどうか!?というご提案をいただきました。海藻ってなかなかないセレクトですが、実は宮部金吾が採集した標本が北大にあったりと、とても歴史ある研究なんですよね。

今回感じていただいた博物館の魅力として、「偉業を成し遂げた研究者の魅力が詰まってる」「北海道の重要な研究拠点の一つであることを知ってほしい」という想いが生まれたそうです。

個人的には、渦鞭毛藻のピンバッチのセットもご提案してくださって、そっちもすごく魅力的…!と思いました。海の中の世界、まだまだ奥深いですね!

「小林快次先生のむかわ竜バンダナ」 2500円(ペアで5000円)

こちらはその名もずばり!「小林快次先生のむかわ竜バンダナ」です!日本を代表する古生物学者ですよね。ファンもとても多い研究者だと思います。あのむかわ竜の全身骨格の写真、衝撃的でしたよね!

そのむかわ竜のバンダナをぜひ作ってほしい!とのこと。この方は趣味で渓流釣りをやられるので、バンダナは必須とのこと。そして大きさにもこだわりがあって、ぜひ65センチ以上で作ってほしい!との熱い思いをいただきました。

「アイヌ文様の手袋」「雪の結晶がデザインされた傘、ビアジョッキ」

こちらの方もたくさんアイデア出していただきましたー!冬ならではの季節感あふれるアイデアが多く、すぐに売れそうなものばかりですね!

個人的には雪の結晶がデザインされたビアジョッキがいいなーと思いました。雪の結晶は水蒸気量と気温によるので、それが勉強できるビアジョッキ(温度で色や模様が変わるとか…)があったら面白そう!

北大には中谷宇吉郎先生もいらっしゃいましたしね。こういう雪のモチーフをうまく組み合わせて考えるのも面白いですね。

他にも、 「CAMUI型ハイブリッドロケットをモチーフにした三脚や自撮り棒が欲しい」 というご意見もいただきました!確かに、カメラの機材ってどれも黒で面白くなくて…CAMUI型ロケットにしちゃうという発想って斬新!「3,2,1!」って発射風に写真が撮れたら超面白いです。これも実現してほしいな…。

いかがだったでしょうか?今回のアイデア創出の着地点は、「『ミュージアムグッズを作る』という観点で博物館を回ってみると、主体的に所蔵品にアプローチすることができるよね」というところです。

「博物館ってどうやってみたらわからない」そんな来館者のお困りごとのお役に立てればいいなと思い、新たな視点を提供させていただきました。

今回、私の度肝を抜くアイデアがたくさん生まれ、「これはぜひ…ほかの方のアイデアも聞いてみたいし、他の博物館でもやってみたい!!」という気持ちになりました。

今後、ちょっとしっかりこのワークショップをパッケージ化して、全国どこでもキャラバンできるように準備を進めていきます!ご興味がおありの方、ぜひご連絡くださいませ。

ではまた次回~!

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