LIXILギャラリーのブックレットをまとめ買いした話

本屋さんの素敵なフェアに出会うと感動すること、ありませんか?

書店員さんのキュレーションを堪能し、まるで展覧会を見た時のような充実した気持ちでいられます。
新宿の三省堂書店書籍館4階にて、素敵なフェアに出会い本をまとめ買いしたのでご紹介しようかなと思います。

LIXIL BOOKLETのバックナンバーを買い漁る

恥ずかしながらまだ行ったことがないのですが、水回り等のインテリアメーカーで有名なLIXILは、企業の文化活動の一環としてギャラリー・出版活動、ミュージアム活動を行っています。

なかでもLIXIL出版が刊行しているLIXIL BOOKLETは、展覧会図録という位置づけながら、一つの読み物としても読みごたえがあります。
それは展覧会が素晴らしいから、というのももちろんありますが(テーマの絶妙なチョイスがとにかく最高)、編集の妙とはこういうことを言うのだなぁ…と思うほど、各展覧会の魅力やテーマそのものへの興味を引き出す力があります。
鑑賞していない人でも夢中で読み漁ってしまいます。

dsc08471
「イスラームのタイル 聖なる青」も気になる…

1冊1,800円なので買えても3冊だな…と計算しながら選びました。どれも素晴らしいので本当に迷いましたが、「自然科学」「建築」「生活文化」「デザイン」の4ジャンルの中で、前の3つから1冊ずつセレクトして購入しました。

科学開講! 京大コレクションにみる教育事始

「自然科学」からはこちらの一冊をセレクト。京都大学総合博物館に収蔵されている、科学教育の教材に焦点を当てた展覧会でした。

dsc08456

幕末から明治における日本は、西洋科学を学ぶことに貪欲だった。京都大学の前身である旧制第三高等学校(三高/1889年発足)は、1869年に化学と物理の学校として大阪に開講した舎密局(せいみきょく)を始まりとしており、科学教育に力を注いでいた。 京都大学総合博物館には、日本における西洋科学の始まりを物語る、これら稀少な三高資料が数多く残されている。本書では、三高由来の物理実験機器や生物標本をビジュアル豊富に展開、実験図や補足説明も加えながら紹介する。近代科学が開花した、明治期の授業を教育道具をとおして追体験する一冊。

dsc08464
ダニエル温度計

明治期の実験器具の美しさよ…。
雑貨集めに奔走する私を遠い目で見守っている夫も、こればかりは「これいい!ほしい!飾りたい!」とガジェット好きの本領発揮状態になっておりました。
普段博物館とか興味なさそうなのですが、こういうジャンルなら一緒に見に行けるかも?という、ちょっとした発見をくれました。

dsc08460
カイコ模型

でも私はこっちの方がほしいですねー。カイコが横から真っ二つの模型。
会社でカイコを飼っていて、自宅にもカイコのぬいぐるみがあるので、最近はカイコがモチーフのグッズを見るたびにほしくなってしまいます。めったに出会えないのでなおさら。
でもな…毎晩カイコのぬいぐるみと一緒に寝ている娘がこれ見たら泣くだろうな…
dsc08462

娘はこっちの方が喜ぶかも。鉱物や宝石のレプリカ標本。
レプリカといえど、授業でこんなの見せられたらうっとりしてしまいますね。

舟小屋 風土とかたち

続いてご紹介するのはこちら。舟小屋建築に着目した一冊です。

dsc08455

日本海沿岸に点在する船を収容するための舟小屋。地形や集落の歴史、気候条件といった風土の中で人々が生活に応じて発展させてきたその多彩さや魅力を紹介。

「たかが船を入れる小屋でしょ?」と侮るなかれ。建築はその地域の特性に応じて工夫を重ねられてきたもの。
日本は各地に豊かな漁場があり、採れる魚も漁法も舟の形も様々。それならば、舟小屋に地域ごとの違いがあって当然なのです。

dsc08465

伊根の舟屋で有名な伊根も取り上げられています。ここは個人的に旅で訪れてみたい場所。日本のヴェネツイアという呼び声も聞かれるほど、水、舟が生活の一部になっているのです。

dsc08466

そしてこの隠岐の舟小屋もお気に入り。屋那の松原・舟小屋群です。
20頭ほどの舟屋が横一列に立ち並ぶ姿は圧巻。山岳信仰の舞台であった高田山が舟屋の向こうに見え、人々の営みと信仰が同居する風景に胸を打たれます。

日本各地を旅して歩くのが大好きなので、次回の旅のテーマを舟小屋にしてしまおうかな?と思うほど、よい一冊でした。

背守り 子どもの魔よけ

最後はこちら。子どもの魔除けとして着物に施された刺繍、背守りに関する一冊です。

dsc08453

子どもの健やかな成長を願い、母親が着物の背中に飾り縫いを施した「背守り」。背に縫い目のない子どもの着物は背後から魔が忍び込むとされ、魔よけとして付けられました。 本書では、江戸後期から昭和戦前までにつくられた「背守り」を代表とする祈りの造形の様々を、日本の豊かな衣文化のひとつとして紹介します。巻頭より、2005年ヴェネチア・ビエンナーレで日本代表を務めた石内都が撮下した写真60ページで展開します。父母の着物の仕立て直しであることが多い子どもの着物。石内の写真はその時間の積み重なり、そして造形美の奥にある目には見えない母の祈りまでも写し取ります。鬼子母神・真成寺(金沢市)蔵の重文資料も多数収録。巻末の論考では背守りの歴史的背景や日本人の美意識を考察します。

恥ずかしながら、私はこの背守りというものを今まで知りませんでした。

dsc08467

こんなふうに刺繍糸が縫い付けられているものや…

dsc08468

アップリケのようにめでたいモチーフが縫い付けられているものなど、地域や家庭によって様々な形があります。

dsc08469

このように、良質な着物の端切れを集め、一枚の着物に仕立て上げるやり方もあったそうです。

どの着物も、子どもが健康で健やかに育つようにという願いが込められています。
江戸後期から昭和戦前ということで、結構新しめのコレクション。保存状態が良いものが紹介されているので、パラパラと眺めているだけでも、自分が来てみたいと思える着物が掲載されていました。

購入特典はこちら

このフェアの特典として、購入者にトートバックがついてきました。

dsc08475

祖父江慎さんデザインのトイレのマーク。かわいい!

最後に

とにもかくにも、多彩なラインナップのLIXILブックレット、あなたならどの一冊を選びますか?
人によって特徴のあるセレクトが見えて面白いかもしれません。

LIXIL|企業情報|文化活動|LIXIL出版
タイルの本ほか、建築・デザイン書を発行しています。ネット通販もご利用ください。

ちなみに最新刊は南極建築についてです。最高かよ…

LIXIL|企業情報|文化活動|LIXIL出版|南極建築 1957-2016
タイルの本ほか、建築・デザイン書を発行しています。ネット通販もご利用ください。

コメントを残す